メインバンクをつくるコツ

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●定期預金や給与振込みなどをマメにこなす

 メインバンクをつくるコツは、「マメさと正直さ」、これに尽きます。「大家さん」になろうと
決意したら、メインバンク候補である信用金庫の融資担当者へ、正直にこう言いましょう。
 「大家さんになりたいのですが、おたくさんと誠実に取引すれば、将来お金を貸してくれます
か?」 「はっ?」最初の反応は、こんなものです。そりゃ、そうでしょう。気になる女の子に、いきなり愛を告白しても、最初から成就するはずはありません。しかし、宣言することが大事です。告白し
なければ、恋に発展する可能性すらありません。それから先は、「マメで正直なこと」。
 マメに定期預金をこなし、給与振込みや公共料金・公租公課の引き当ても、メインバンク候
補の金融機関で行って下さい。
それから、新規に自己資金で購入する不動産については、購入計画時からすべて正直に報告することです。そうすれば、融資担当者は新鮮な驚きの目で評価します。メインバンクをつくる方法に、近道は存在しません。「大家さん」としてのメインバンクができたら、労働金庫、事業が拡大し、青色申告をするようになれば国民金融公庫も活用しましょう。メインバンクがあれば、これら政府系金融機関も活用できるはずです。

●現在では通用しない「親子も同然の関係」

 古典落語に出てくる話に、「大家と店子と言えば、親子も同然」、こんなフレーズがあります。
しかし、それは身分が一定で、移動が自由にできなかった江戸時代の話。現在では通用しませ
ん。職業の自由が保障され、居住地を自由に選択できる現在の店子は、気に入らな
ければぷィっと、どこかへ引っ越してしまいます。「大家さん」が店子に入れあげても、何も見
返りはありません。
 「パパ、電話。竹の塚の青森(仮名)さん」
 「あー、もしもし。はい、えっ、はい。そんな無茶な。後で電話します。それでは」
 「何の話?」
 それは、私が最初に購入した不動産の入居者である父親からの電話でした。入居者の息子は、
タクシー運転手で36歳の独身。結婚もせず、彼女もできない息子の行く末を案じた両親が、実
家から独立させるためにわざわざ入居させたのです。
電話の内容は、キッチンをすべて変えろというものです。入居前に設備をすべて確認の上で
入居したのですが、気に入るからないから変えてくれという無茶な要求でした。

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 「パパ、また電話よ」
 「わかった。もしもし、はいっ。不具合があるなら、直しますよ。でも交換はしません。はい
っ。それで嫌なら、出ていかれて結構です。はいっ。えっ、訴える?どうぞ」
 電話の主は、これまたタクシー運転手の父親。入居者の息子ではありません。この甘やかし
ぶりには、あきれてしまいます。電話の向こうの声は、叫び声に近くなっています。
 「はい、これからは仲介会社を通じて、主張して下さい。こちらに直接電話をされても迷惑で
す。乳飲み子もいるのですから、それでは」
 私は、切り口上に主張し、電話を切りました。

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